type :児童福祉施設
location :長野県上高井郡小布施町
date :2022.6
size :150㎡
category :新築
観光地として賑わう小布施町の中心地から少し離れた小さな集落の中、名産の栗の木とリンゴの木に囲まれた場所にある小さな児童福祉施設である。
静かな環境の中で子供たちがのびのびとかけ回り、木の温もり、匂いを感じ取りながら施設を思いきり楽しめる様にしたいという運営者の思いから、内外部共に木材を全面的に使用している。特に内部は、柱材を加工して連結したパネルを900ピッチの柱間に挟み込み、それが仕上げ材として機能するパネルログ構法を採用して、木の壁が羽目板の感触とは違う木の塊に触れるという独特の体験が出来る。
1階は活動室がメインとなっていて子供たちが元気に遊んだり、みんなで食事をしたりする吹抜け空間になっている。
2階は少し段差をつけながらぐるぐると回遊して歩き回れる様に大きな踊り場と建具を設けない空間になっていて、建具を設けない事で子供達の行動がいつも確認できる様に配慮している。また軒の高さを2FL+約1800mmとし、小屋組が自身のすぐ上で組まれている事で木材の大きさやダイナミックさを感じる事ができる。
1・2階共に木材の近くで包まれているという感覚を大切に、人と木材が共に子供たちに寄り添う空間構成とした。
施工:有限会社 土倉製材所